一度食べたら忘れられない味がある。ふとした瞬間に脳裏をよぎり、無性に食べたくなる衝動。そんな「忘れられない味」を求めて、再び「中華飯店 桜華」の暖簾をくぐりました。今回で2回目の訪問。普通なら「次は麺類を…」などと別のメニューを開拓するところですが、私の心は入店前から決まっていました。「あの生姜焼きにもう一度会いたい」。前回の衝撃と満足感が強すぎて、浮気などできません。迷うことなく「生姜焼き定食」を注文。厨房から聞こえるジャージャーという調理音さえも、これから始まる至福の時間へのファンファーレのように心地よく響きます。
中華飯店 桜華
運ばれてきたお膳を見て、思わず笑みがこぼれます。これです、これ。豚ロースステーキと見紛うほどの分厚い肉が、堂々の2枚重ね。その上には、すりおろされた生姜が溢れんばかりに入った特製ダレがたっぷりとかかっています。添えられた美しい千切りキャベツと共に、まさに「生姜焼きの王道」と呼ぶにふさわしい、威風堂々たる姿です。
「中華飯店 桜華」さんは、仙台市内の住宅街（宮城野区）に店を構える、地域に愛される町中華の名店です。 お昼時ともなれば、サラリーマンや地元の方々で満席になる人気店。その理由は、何と言っても「味」と「ボリューム」、そして昭和の懐かしさを感じる温かい雰囲気でしょう。ラーメンやチャーハンなどの定番メニューも評判ですが、多くのファンを虜にしているのが、今回私が注文した定食類です。
さて、愛しの「生姜焼き」と2度目の対面です。 一般的な生姜焼きといえば、薄切りの豚こま肉やバラ肉を想像しますが、桜華さんのそれは次元が違います。
使用されているのは、まるでトンカツ用かと思うほどの厚みのある豚肉。それがなんと2枚も重なって鎮座しています。箸で持ち上げるとずっしりと重い。しかし、口に入れると驚くほど柔らかく、噛みしめるたびに豚肉本来の旨味と脂の甘みがジュワッと溢れ出します。「肉を食らっている」という満足感が凄まじいです。
そして、この肉の旨味を極限まで引き上げているのが、特製の生姜ダレです。 「風味付け」なんてレベルではありません。すりおろした生姜が、タレの中にこれでもかと入っています。醤油ベースの甘辛いタレに、生姜の爽やかな辛味と香りがガツンと効いていて、これが分厚い豚肉に負けないパンチ力を生み出しています。
このタレだけで、丼飯が一杯食べられそうなほどの美味しさ。肉にたっぷりと絡めて、白米と一緒に頬張る…これ以上の幸せがあるでしょうか。
忘れちゃいけないのが、横に添えられた山盛りの千切りキャベツです。 ふわっと空気を含んだ美しい千切りは、シャキシャキとした食感が心地よく、濃厚な肉の合間の箸休めに最高です。そして何より、お皿に溢れた「あの激ウマ生姜ダレ」を吸ったキャベツがまた絶品なのです。最後まで美味しくいただくための、完璧な布陣です。
2回目の訪問にして、確信に変わりました。 桜華さんの生姜焼き定食は、単なる定食ではなく、心と体を満たすエネルギーそのものです。 「次こそは別のメニューを…」と思う理性と、「またあの肉を食べたい」という本能。次回訪れる時、私はどちらに従うのでしょうか。おそらく、またあの2枚重ねの肉の前に座っている気がしてなりません。
電話 022-291-1988
住所 〒983-0841 宮城県仙台市宮城野区原町２丁目５−３４
営業時間 11:00 - 14:00 17:00 - 21:00
定休日 日・祝日
備考
カメラ
★28mm F2.8と言う明るい単焦点レンズのカメラですが、クロップで35ｍｍと50ｍｍで撮ることが出来ます。テーブルフォトでは綺麗に撮れます。オススメです。
