秋風が立ち始めると、宮城県民がそわそわし出す理由。それは、秋の味覚の王様「はらこ飯」の季節が到来するからです。仙台市内でも多くのお店が提供を始めますが、「食べるなら、やはり本場で」と妻と二人で車を走らせました。目指すは、太平洋を望む絶景のロケーション「わたり温泉 鳥の海」のレストランです。
わたり温泉 鳥の海 レストラン
この地、亘理(わたり)こそが「はらこ飯」発祥の地。その本場で、炊き立ての味をいただく。これ以上の贅沢はありません。メニューはもちろん「はらこ飯」一択。妻は普通サイズを、私はもちろん「大盛り」で。窓の外に広がる鳥の海の穏やかな景色を眺めながら、逸品の到着を待ちました。
なぜ亘理が「発祥の地」なのか?
ここで少し、「はらこ飯」の歴史について。 お調べしたところ、そのルーツは江戸時代、阿武隈川の河口付近である亘理町荒浜の漁師たちが、獲れたての秋鮭を使って食べていた漁師飯にあるそうです。
阿武隈川を遡上する鮭は、藩主の伊達政宗公にも献上されるほどの逸品でした。政宗公がこの地を訪れた際に、この鮭といくらを使ったご飯を献上したところ、その美味しさを大変気に入られ、評判が広まったと伝えられています。鮭の煮汁でご飯を炊き、ふっくら煮た身とキラキラの「はらこ(いくら)」を乗せる。亘理の豊かな恵みと知恵が生んだ、まさに「元祖」と呼ぶにふさわしい郷土料理なのです。





運ばれてきたお膳の上には、蓋を開けるのがもどかしいほど、期待に満ちた器が鎮座しています。 蓋を開けた瞬間、ふわりと立ち上る湯気。そして、目に飛び込んでくるのは、ご飯を埋め尽くすほどの、艶やかに輝くいくらと、ふっくらと炊かれた鮭の切り身です。妻は普通サイズを、私はもちろん「大盛り」です。

まずは一口。…美味しい。鮭の旨味が凝縮された煮汁で炊き込まれたご飯は、それだけでも十分にご馳走です。鮭の身はしっとりと柔らかく、優しい味わい。そして、主役のいくらは、口の中でプチプチと弾け、濃厚な旨味がご飯と混ざり合います。



私が注文した「大盛り」は、見た目にも圧巻のボリューム。しかし、この上品な味わいと、次から次へと口に運びたくなる美味しさに、レンゲが止まりません。妻も「普通盛りでも十分な量だけど、ペロリと食べられちゃうね」と大満足の様子。

「発祥の地で食べる」という特別感が、その美味しさを一層引き立ててくれた気がします。 「わたり温泉 鳥の海」のレストランは、美しい景色を眺めながら、亘理が誇る本物の郷土料理をいただける最高の場所でした。この秋にしか味わえない恵みを、心ゆくまで堪能した、幸せなランチタイムとなりました。
店名 わたり温泉 鳥の海 レストラン
住所 〒989-2311 宮城県亘理郡亘理町荒浜字築港通り41番地2
電話番号 0223-35-2744
定休日 水曜日
営業時間 11:30~15:00(ラストオーダー/14:30)
備考


