私の安息の地、二日町の「きそば たかみ」へ、気づけば11回目の訪問です。暖簾をくぐると、いつもと少し違う景色が。サラリーマンや常連に混じって、若いカップルや学生さんの姿が見受けられます。どうやら、仙台の情報誌『S-style』で「昭和から続く名店」として紹介された影響のよう。流行りの昭和レトロブームもあってか、新しいファンが増えているようです。長年のファンとしてお店が繁盛するのは嬉しい限りですが、「行列が伸びて気軽に入れなくなったら困るなぁ…」なんて、少しだけ複雑な独占欲も顔を出してしまいます。これぞ常連のジレンマですね(笑)。
きそば たかみ
さて、活気ある店内で私たちが求めたのは、スパイスと出汁の香りが恋しくなる「カレー」です。妻は王道の「カレーライス」を、私は麺で楽しむ「カレーつけそば」を注文。お洒落なスパイスカレーとは違う、お蕎麦屋さんでしか味わえない、あの黄色くて懐かしい味。出汁の効いた香りが漂ってくると、もうパブロフの犬状態です。
創業は大正10年(1921年)。仙台市青葉区二日町のオフィス街に佇む、100年以上の歴史を誇る老舗蕎麦店です。機械打ちと手打ち、二種類の二八蕎麦を提供し、その日の気分で選べる懐の深さが魅力。店内は昭和の風情を色濃く残し、飾らない温かな雰囲気が漂います。最近ではタウン誌「S-style」の昭和レトロ特集で取り上げられ、古き良き味と空間を求める若い世代からも注目を集めている名店です。



妻が選んだのは、黄色い見た目が愛おしい「カレーライス」。 具材は豚肉と玉ねぎのみというシンプルさですが、これが良いのです。一口食べると、蕎麦屋特有の「かえし(出汁)」の旨味が口いっぱいに広がります。玉ねぎの甘みと豚肉のコク、そして出汁の深みが溶け合った、優しくて懐かしい味わい。「こういうのでいいんだよ、こういうので」と頷きたくなる、日本人のDNAに刻まれた美味しさです。


私は、そのカレーを出汁で割った熱々のつけ汁でいただく「カレーつけそば」を。 合わせる蕎麦は、あえて「機械打ち」の二八蕎麦です。たかみさんは手打ちも絶品ですが、温かいつけ汁には、この機械打ちのエッジが効いた、つるつると喉越しの良い麺が絶妙に合うのです。
熱々のカレー汁に冷たい蕎麦をくぐらせて、一気にすする。 スパイシーな刺激の後に、蕎麦の香りと出汁の旨味が追いかけてきます。豚肉の脂が溶け出した汁は濃厚で、箸が止まりません。




そして、お楽しみは食後に待っています。 残ったカレーつけ汁に、熱々の蕎麦湯を注ぎ入れる「蕎麦湯割り」。 カレーのスパイシーさがまろやかになり、出汁の香りがふわりと際立ちます。これを飲み干してこそ、カレーつけそばは完結します。

若いカップルの楽しそうな様子を横目に、おじさんとおばさんは昭和の味に舌鼓。 世代を超えて愛される理由は、この変わらない「ホッとする味」にあるのでしょう。 人気が出るのは困るけれど、やっぱり皆に知ってほしい。そんな矛盾した気持ちを抱えつつ、12回目の訪問を誓うのでした。
店名 きそば たかみ
住所 宮城県仙台市青葉区二日町10-25
電話 022-222-4359
営業時間 平日 昼の部 11:30~15:00(14:45 LO) 夜の部 16:30~20:30(19:45 LO)
土曜日 昼の部 平日と同じ 夜の部 16:30~19:00(18:45LO)
定休日 日曜日 臨時休業がありますのでInstagramを要確認です。
備考
カメラ
★28mm F2.8と言う明るい単焦点レンズのカメラですが、クロップで35mmと50mmで撮ることが出来ます。テーブルフォトでは綺麗に撮れます。オススメです。


