日本蕎麦の三大系統、「更科蕎麦」「藪蕎麦」「砂場蕎麦」。それぞれ代表的な店舗がありますが、そのうちの「砂場蕎麦」の有名店に行ってきました。砂場本家とも言える糀町七丁目砂場から明治五年暖簾分けした「虎ノ門大坂屋砂場」です。
店舗は現存する建物の中でも最古クラスで、北海道産蕎麦粉を使用した蕎麦は、切り口が四角く、喉越しが良い。酒肴も豊富でお酒も色々揃えています。
店名は「大坂屋 砂場 本店」さんです。
老舗の砂場で蕎麦ディナーを楽しみました。 最後までお付き合い下さい。
目次
お店の歴史と雰囲気
この一角だけ時代が違います。明治、大正、昭和、平成、令和ですね。
ランチ時は外待ちもあるのですが、夕刻までの半端な時間でしたので空いていました。この界隈のリーマンのランチ代は馬鹿になりませんね。
入店して直ぐの待合スペースです。床の那智石が老舗蕎麦店の証のひとつでしょう。
お食事
さて、何をいただきましょう!こちらの花番さんの接客はとても丁寧で、他のお店に引けを取りませんが、この時間帯はシフトが少なめで少々待たされました。
◯〆張鶴 純(純米吟嬢)熱燗 770円
〆張鶴 純(純米吟嬢)熱燗です。まず、飲みますよね。寒いし熱燗です。熱燗はこの〆張鶴しか無いのが残念ですが、アテの昆布と一緒に頂きます。温まります。鬼平犯科帳では善人も悪人も必ずと言っていいほど、店に入るとまずは酒を頼み、その後で蕎麦を手繰るとあります。現代の悪たれ爺も同じです。
◯鳥皮の三杯酢 700円
肴の最初は鶏皮の三杯酢。皮は特に美味しい部位ですが、カロリーも高めです。ですから、沸騰したお湯で湯がいて三杯酢で和えたものが健康的にでいいです。
◯板わさ 650円
定番の板わさ。蕎麦が出てくるまでの時間つぶしに酒を呑み、その肴の代表格であったであろう板わさです。しかしこの板わさ、左側の二枚の厚さが異常で面白いです。ワサビ醤油でゆっくり頂きました。お酒が進んじゃう。
〇焼き海苔 650円
第二の定番はやはり焼き海苔です。使い込まれた海苔箱で提供されます。この箱は二重に底があり、一番底には焼き炭が、上の底は和紙で出来ていて海苔を焼いていると言うか、温めていると言うか。私の作法は一番上の海苔を摘み、スローな動きで口に運ぶのです。シローモーションの様にゆっくり運び、味わう感じが好きなんです。枚数は多いですけどね。
◯鴨の鍬焼き 1,550円
蕎麦屋独特の肴と言えば「出し巻き玉子」「板わさ」「焼き海苔」「焼き味噌」「鴨焼き」ですが、玉子は時間がかるので注文の受付無しで誠に残念。板わさ、焼き海苔と来ましたので、お次は鴨焼きです。鋤の上で焼いたんでしょうか? 鋤焼きと言うネーミングの由来は聞き忘れました。
甘辛いタレの鴨肉と、何よりネギが美味かった。最高のネギでした。
◯〆張鶴 純(純米吟嬢)熱燗 770円
肴を注文し過ぎて、お酒も追加です。一合づつチョボチョボ飲むのも体に良いはず。
〇妻は牛蒡の天せいろ 1,150円
さてメインのお蕎麦は天ぷら付きのせいろにしました。妻は牛蒡の天ぷらです。かき揚げみたいです。
塊だから、かき揚げですね。箸でクシュッと崩れて、食べるのに難儀しますが、牛蒡の扱いが上手だそうです。良くわかりませんが。
蕎麦はちょっとゆるい感じに見えますが、写りの所為で味は確かです。肉眼では薄緑で、香りは少し弱いけれどいい香りです。
◯私は芝海老のかき揚げ天せいろ 1,600円
わたしは悩みに悩んで芝海老のかき揚げ天せいろです。かなり豪華版にしました。
芝海老はとても高級な海老ですが、国産の高級芝海老を使っているのかわかりませんが、プリプリ感と味は濃い様に感じました。
サクッと割れて、サクッと崩れる。このかき揚げを揚げる技術は凄い。
蕎麦はやはり風味が良い。ツユや薬味無しで頂くと独特の香りが少しします。ツユは写真を失念しましたが、藪蕎麦系ほど辛くないが色は濃いめです。半浸けくらいがちょうど良い感じです。このツユ(かえし)の芳醇さが、大阪屋の味だと思いたいね。蕎麦は喉越しが良い、美味しい蕎麦でした。
◯追加せいろ 値段失念
勢い追加したせいろ一枚。お酒と肴を食べまくった後でしたので、超満腹で誤算がありましたが、美味しく食べきりました。なぁ~に、蕎麦は直ぐお腹が減るからね。(嘘)
◯蕎麦湯割り
蕎麦湯はサラサラ。作った蕎麦湯ではなさそうです。
美味しく蕎麦湯を頂いて、食後のお茶で余韻を楽しみました。
食べ終わって
老舗感を感じながら、その雰囲気に飲まれることなく味わおうと入店しましたが、熱燗から肴の時点で既に感化されていたかもしれません。いやいや、感化されてもいいじゃない!こんなに美味しい蕎麦とツユに、最高のかき揚げ天を他で食べる機会なんて、そうそう無いんだから。と自答しておりました。ご馳走さまでした。
その他
〇お手洗い
和の中にも綺麗な様式を取り入れたトイレです。
〇お店情報
店名 大坂屋 砂場 本店 (虎ノ門 砂場)
住所 東京都港区虎ノ門1-10-6
電話 03-3501-9661
営業時間 [月、火] 11:00~20:00 [水、木、金] 11:00~21:00 [土] 11:00~15:00
定休日 日曜・祝日・第3土曜日
備考 全面禁煙・駐車場なし
過去記事
www.bgg-eikokudo.net
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